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M&Aコンサルテイングとアドバイザリーはどう違う?それぞれの業務について解説

最近、M&Aコンサルティングという言葉を、よく耳にしたり見かける機会が増えました。M&Aのコンサルティングとは、いったい何をするのでしょうか?

この記事ではM&Aコンサルティングとアドバイザリーの違いについて、徹底的に回答します。

M&A業界が気になる人は、ぜひ参考にしてください。

目次

M&Aコンサルティングとアドバイザリーはどのように違う?

M&A業界の求人募集にはM&AコンサルティングとM&Aアドバイザリーと記載をみかけます。
どう違うのでしょうか?

M&Aコンサルティングとは?

M&Aを行うときには、さまざまな複雑なプロセスを経て統合・合併や買収が行われます。このM&Aの一連のプロセルにおいて、M&Aコンサルティングとは買い手企業が売り手企業を見つけたり、交渉などを行うことを示します。これには、戦略策定からクロージングとよばれる締結後に行う統合までの一連の業務も含まれます。

M&Aに関する一連の業務をM&Aコンサルティング会社が行い、1件のM&Aを行うためには、買い手企業が希望している条件に見合った売り手企業を探し出すことから始まり、双方の希望や条件を交渉、成約締結、統合・合併、あるいは買収のための必要書類の作成などをサポートします。

これらの業務は4段階のプロセスに分類されます。

1. M&A戦略の策定と提案
2. M&Aの売り手候補企業のリストアップ
3. M&Aに向けた協議とデューデリジェンス
4. 統合・合併プロセスのサポート

M&Aには企業規模に応じて、一連の作業を担当する会社がありますが、M&Aの最終目的の業務の違いからM&A仲介会社とM&Aコンサルティングに分類されます。

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M&Aアドバイザリーはどのようなこと?

一方、M&Aアドバイザリーは、M&Aに関してさまざまな専門的なスキルやノウハウが必要で、売り手企業と買い手企業の経営者に対して専門家としてのアドバイスを行うことです。

売り手企業の利益を最大の目的とするため、M&Aアドバイザリーは、別名をファイナンシャルアドバイザー(FA)の同義語として使用されることもあります。

M&Aアドバイザリーは専門性が必要で業務内容は多岐におよびます。M&Aアドバイザリーが関わるM&Aプロセスは5段階ありますが、次の通りです。

1. M&A戦略の立案と提案
2.  デューデリジェンス(DD)
3. 買い手企業に対して取引条件の交渉
4. 売り手企業と買い手企業、双方への取引執行
5. ポストマージャーインテグレーション(PMI)

M&Aコンサルティングの業務は何をする?

M&Aコンサルティングは4段階のプロセスを行いますが、それぞれの業務内容について解説します。

M&A戦略と提案

双方がM&Aの目的と達成したいゴールに向けて、そのプロセスを具体化するM&A戦略の策定から始まります。

この時点で、M&Aの買収企業の選定条件、買収方法などの項目がM&A戦略で策定され、戦略のクオリティがその後に実施されるM&Aの成功率に影響するため、戦略は非常に重要になります。

この戦略を売り手企業と買い手企業に具体的で現実的に実行されるように提案し、成約後は両方の企業をサポートします。

買い手企業に対し候補企業を選定

買い手企業と売り手企業に対して、各M&Aコンサルティング会社のネットワークなどから候補となる企業がリストアップされます。候補となる企業は各会社によっては異なり、WEBサイトが利用されることもあります。

買い手企業はM&A候補の売り手企業の詳細や、売上高などの基本情報を含む一部の情報が閲覧できます。

これらの担当をする会社には、大手企業のM&Aを担当する会社や、中小企業を主に取り引き先とするM&A仲介会社などがあります。

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M&Aに向けてデューデリジェンス

買い手企業は、売り手企業の買収価格を算出するために調査を行い、M&A業界ではデューデリジェンスと呼ばれています。

候補企業からリストアップしてM&Aコンサルタントがマッチングを行います。取り引き企業がマッチングすると、企業間で基本条件として取り引き形態などを協議のうえ決定します。

しかし、買い手企業と売り手企業との間で条件の提示内容に折り合いがつかない場合には合意書の締結まで至らないケースも発生します。

ミスマッチを軽減するために企業間の条件が合意点に達するようにM&Aコンサルタントはサポートを行います。

買い手側企業が売り手側企業の買収価格を算出するときは、適切な資産価値を評価する必要があります。

つまり、M&Aの候補企業の選定の時に使用された売り手側企業の基本情報よりも、詳しく正確な情報が必要になるため、M&Aコンサルタントは企業の資産価値を算出するための専門的なスキルが必要です。

M&A執行後の統合・合併プロセスをサポート

M&Aを執行し、統合・合併後に起こるさまざまなプロセスのサポートもM&Aコンサルティング業務の一環です。

異なる社風の企業を1つに統合・合併することは並大抵のことではありません。経営基盤の強化や事業拡大など、M&Aの目的を実行するには統合プロセスをなるべく早期に完了することが重要です。

そのために、双方の企業のマッチングが非常に重要になることから、分析を行い、統合・合併後のプロセスをスムーズに成功へと導くためにアドバスなどを行います。

特に、異なる企業同志の統合・合併は従業員の労働条件を整備することが必須で、社内の弁護士や司法書士など専門家と橋渡しをするM&Aコンサルタント立場は、重要な役割を担っているといえるでしょう。

M&Aアドバイザリーの業務は何をする?

M&Aアドバイザリーもコンサルタント同様にM&A戦略の立案と企業に提案を行いますが、M&Aアドバイザリーは戦略の立案段階に企業の経営者と同等の視点で有効なM&Aであるかを評価します。

戦略立案後、そのM&Aを実行するためのスケジュール作成や、買収先と売却企業の選定、M&A執行後のシナジー効果の予測、財務がどのようになるかのシュミレーション、M&A候補先企業への打診と提案、入札戦略の立案、売り手側企業の秘密保持契約の締結と調整などの業務を行います。

デューデリジェンス(DD)

M&A業界では、売り手企業がビジネス面、税務・財務・法務などの側面から総合的に買収の対象企業として適した企業であるか分析を行います。これをデューデリジェンスといいます。

M&Aアドバイザリーは、この段階で弁護士、税理士、公認会計士などの各専門家による財務、税務、売り手企業が所持している資産やIT資産などの評価により買収先企業のビジネスモデルや資産評価による分析と精査を行い、買収企業との交渉や会議などの調整も担当します。

買い手企業に対して取引条件の交渉

取引条件を交渉する段階で、取引企業との交渉戦略の立案、交渉の代理、双方の企業に価格など、M&Aに関して具体的なアドバイスを行い、弁護士、会計士、司法書士など各専門家にも依頼して基本合意書や契約書などの必要書類を作成します。

売り手企業と買い手企業、双方への取引執行

買い手企業に対して買収資金の調達のアドバイスをM&Aの取引執行をする段階で行います。取引企業が上場企業の場合には、株主総会やIR対応のサポートなどを社外への公表として行います。そして、クロージングといわれる買い手側企業と売り手側企業のM&A契約締結までの業務をサポートするのがM&Aアドバイザリーの役割です。

まとめ

大手企業のM&Aを担当する会社や、中小企業を主に取り引き先とするM&A仲介会社など、多彩なM&A会社があります。

一般的にはM&Aコンサルティングは中小企業を対象に、M&Aアドバイザリーは大手企業を対象にM&Aを担当します。

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